
未払残業代の回収に成功した事例
年代: 30代
性別: 男性
職業: 会社員
相談の背景
Nさんは中規模のIT企業でシステム開発業務に従事していました。入社時に「当社は裁量労働制を採用しているため、残業代は支払われない」と説明されており、月60時間以上の残業があっても残業代が支払われない状態が続いていました。転職を機に過去の未払賃金について弁護士に相談したところ、裁量労働制の適用に問題がある可能性が浮上しました。
問題点・争点
専門業務型裁量労働制(IT系システム開発は対象になりえる)が有効に成立するためには、労使協定の締結・届出が必要であり、対象業務・対象労働者の要件も満たす必要があります。本件では、会社の労使協定の内容が不明であり、Nさんが対象業務・対象者に該当するかも確認が必要でした。
弁護士の対応
まず、会社に対して労使協定の開示を求めましたが、開示を拒否されたため、労働基準監督署への情報公開手続きを活用して協定内容を確認しました。その結果、Nさんの担当業務が労使協定上の対象業務に明確に含まれておらず、裁量労働制が適用されない可能性が高いと判断しました。メールの送受信ログや業務日報から実労働時間を算出し、過去2年分の未払残業代を約180万円と試算。内容証明郵便で請求した後、会社側と交渉を重ねました。
結果
会社側は「一部の業務は裁量労働制の対象外だった可能性がある」と認め、最終的に150万円(請求額の約83%)の支払いで合意しました。合意書作成から2か月で全額の振込みが完了しました。
弁護士コメント
「裁量労働制だから残業代がない」と言われていても、制度の適用要件が満たされていない場合、残業代の請求が可能です。在職中でも退職後でも請求できますので、まずは現状を弁護士に確認してもらうことをおすすめします。
※ご本人様のご了承を得たうえで掲載させていただいております。
※事案により結果は異なります。あくまで参考例としてご覧ください。
※特定を避けるため、一部内容を編集しております。
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